坂本工業では、4月から、新規でパートタイマーの雇用を予定している。本人からは1週間に3日〜4日の範囲で働きたいという相談があった。そこで、社労士に社会保険に加入することとなる週20時間の考え方を確認することとした。
※坂本工業は特定適用事業所で、このケースでは月額8.8万円の要件を満たし、学生ではないパートタイマーであることを前提としています。
4月から、パートタイマーを雇用する予定ですが、本人から、1日5時間で、1週間に3日〜4日の範囲で働きたいという相談がありました。 週4日であれば週20時間になるため、雇用保険と社会保険に加入することになりますが、週3日勤務の週もあることから、週20時間に満たない週もあります。本人からは、雇用保険と社会保険に加入したいという話もあり、どのようにすべきか対応に困っています。
なるほど。20時間以上の週と20時間未満の週が混在するということですね。
まず、雇用保険の対応について、「雇用保険事務手続きの手引き」で確認しましょう。まず、1週間の所定労働時間とは、就業規則、雇用契約書等により、その者が通常の週に勤務すべきこととされている時間のことをいいます。この場合の「通常の週」とは、祝祭日及びその振替休日、年末年始の休日、夏季休暇等の特別休日を含まない週ということになっています。
就業規則や雇用契約書を基準として判断するのですね。
そのとおりです。たとえば週休2日制であっても、4週5休制というような、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動することで、通常の週の所定労働時間が一通りでないこともあります。このようなときの1週間の所定労働時間は、それらの平均(加重平均)により算定した時間になります。
第1・3週目は週4日、第2・4週目は週3日のように、周期的に変動する場合、平均を計算するということですね。今回のパートタイマーで雇用する方は、平均すると20時間を満たないため、加入できないということになりそうですね。
そうなります。
雇用契約書では、1週間の所定労働時間を20時間未満と定めておくものの、実際の勤務時間をみてみると常に残業等があり、実働が週25時間となっているような場合も、雇用契約書の内容で判断して問題ないのでしょうか?
雇用契約書の内容と実際の勤務時間に常態的に乖離がある場合には、原則として実際の勤務時間により判断することになります。
雇用契約書だけでは判断できないということですね。それでは社会保険についてはどのように考えるのでしょうか。
日本年金機構が公開している「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集」の中に、以下のQ&Aが掲載されています。
問30 1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合とはどのような場合か。また、そのような場合は1週間の所定労働時間をどのように算出すればよいか。 (答) 4週5休制等のため、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し一定ではない場合等は、当該周期における1週間の所定労働時間を平均し、算出します。 |
なるほど、こちらも1週間の所定労働時間の平均を計算して判断するということですね。
そうですね。そして、雇用保険と同様に、雇用契約書等は週20時間未満となっているものの、恒常的に実際の勤務時間が週20時間以上となっている場合は、実際の勤務時間が連続する2ヶ月において週20時間以上となった場合で、引き続き同様の状態が続いている、または、続くことが見込まれる場合は、実際の労働時間が週20時間以上となった月の3ヶ月目の初日に被保険者資格を取得することになります。こちらもQ&A集に掲載されています。
加入時期が、3ヶ月目の初日と決まっているのですね。
はい。会社は、雇用契約書等で定めた週の労働時間と実際の勤務時間に乖離がないか、実際の勤務時間が週20時間以上となっている期間が連続して2ヶ月になっていないかを確認していく必要があります。
雇用契約書を締結したり、更新したりするタイミングは、この週20時間を意識して、加入基準を満たした場合に手続きをしていましたが、実際の勤務時間についても確認していきたいと思います。
雇用保険・社会保険の加入に関する今後の動きについて補足しましょう。
雇用保険については、2028年10月1日より、加入要件が週20時間以上から週10時間以上に引き下げられることが決まっています。
社会保険については、具体的な時期は未定ですが、適用拡大の企業規模要件の撤廃や、加入要件のひとつである「月額賃金8.8万円以上」の廃止が検討されています。今後の動きに注目しましょう。
■参考リンク
厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き(第4章 被保険者について)」
日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(その2)(令和6年10月施行分)」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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